高校入学後の勉強について

中学校卒業までの勉強

中学校までの教科書は多くの事を広く浅く書いている事に特徴があります。
また中学まではどの学校でもどの出版社の出している教科書であろうと、同じレベルで統一された内容の教科書を使います。

 

副教材も一定のレベルの範囲内に収まっています。
中学までは義務教育なので誰もが学ぶべき事項について学ぶ事を教育の目的とするため、教科書は勉強のレベルの低い人がわかるように内容レベルを押さえて作られています。
中学までの勉強は教科書の内容を押さえた上で、発展的な勉強を参考書を使って問題演習をする事が勉強の中心となるのは、教科書が勉強のレベルに関しては低い人に向けて書かれたものだからです。
個別指導塾では高校受験対策として、教科書の内容は当然押さえた上で、教科書レベルより2ランクほどレベルの高い問題集(新中問)を使って授業をする事により成績が上げていく、という方法をとるのがオーソドックスな手段だと思います。

 

高校からの勉強は質が変わる

高校の教科書は中学までの教科書とは違い、1つの教科の範囲は狭いのですが内容が深くなります。

 

例えば、中学までは「数学」という教科しかなかったのが高校からは「数学Ⅰ」と「数学A」に別れ、中学までの内容の理解を前提として、より発展的な内容を取り扱います。
また、高校からは教科書がレベル別に分かれます。

 

レベルの高い高校は応用問題まで扱った教科書を採用し、レベルの低い高校は基本的な内容を中心にした教科書を採用します。
レベルが高い学校が使う教科書の場合、教科書をやるだけでもマーチレベル前後ならなら十分対応可能なほどハイレベルな内容を扱う事になります。

新高校生に求められる事は「教科書レベルをすべて理解すること」

 

ここで言う「教科書レベルをすべて理解すること」は中学までとは意味合いが全く違います。

かなりハイレベルな内容まで理解をする事が求められます。
高校生で勉強に躓く人の多くの原因が「教科書レベルを理解出来ていない」事にあります。

 

そのような事が起きる原因は、中学までと同じ気分で教科書をなめて考えているうちに、教科書に書いてある事が理解出来なくなっていき、教科書のレベルを誤解したまま「教科書さえ理解できないのか」と次第に授業も勉強もやる気がなくなっていってしまう事にあると私は考えています。

 

高校に入って成績が低迷して個別指導塾に来る高校生が、最初の授業で「この参考書を使って勉強をしたい。」と言ってくる事がよくあります。

 

そこで見せられる参考書というのは、大学受験で非常に定評のある参考書の事が多いです。

 

しかし、多くの場合はその参考書を授業中に扱ってもあまり効果がありません。

 

なぜなら「大学受験用」の参考書は教科書レベルの基礎がある事が前提に書かれているからです。

 

教科書レベルの基礎がきちんとしていないのに「大学受験用」の参考書に手を出しても効率的とは言えません。

 

成績が低迷して個別指導塾に来るほとんどの生徒の場合、まず教科書レベルからやり直すという事から始める事になります。

 

まとめ

 

高校生になったら、まず大事にして欲しいのは学校の授業を大切にして教科書レベルをきちんと理解して演習する事です。

 

それがきちんと出来ていれば、大学受験はほんの少し努力するだけで、早稲田大学や慶應大学のレベルまで届くようになります。