中学時代にどの科目でも80点90点を連発していたのに、高校に入ると勉強をきちんとしているのに成績がガクンと落ちてしまう生徒がいます。
原因は大きくわけて2つあります
入学した学校のレベルが高い
優秀な生徒であれば、中学までは学校の授業をきちんと勉強すれば中学校の敵試験で80点90点をとる事はそう難しい事ではありません。
公立中学校はクラスの中に学力が低い生徒から高い生徒まで多種多様な学力の生徒がいます。
学力の低い生徒から高い生徒まで、点数がきっちり分かれるように公立中学校では定期試験を作成するので公立中学校の定期試験というのは基本レベル~標準レベルの問題がほとんどで応用レベルの問題はほとんど出ません。
なので優秀な生徒の場合は基本~標準的な参考書をコツコツと解き続ければ公立中学校の定期試験で80点90点をとってきます。
しかし、高校は公立中学校とは異なります。
学力が低いレベルの生徒から高いレベルの生徒までいた公立中学校とは違い、公立高校にしろ私立高校にしろ、高校に入学するには受験しなければならず、入学者は同じようなレベルの生徒が多いのです。
定期試験で同じようなレベルの生徒に成績をつけるために、高校では基本レベル~標準レベルの割合が減り、応用レベルの問題がぐっと増やす高校があります。
(もちろんレベルの高い高校でも定期試験は基本~標準レベルがほとんどの学校もあります。)
基本レベル~標準レベルは出来るという前提で、確認程度の割合に減り、その分応用レベルが増えて応用レベルの問題がどれだけ出来るかで点数が上下するようになります。
そうすると今まで基本レベル~標準レベルをきっちり演習する事で80点90点をとっていた生徒は、応用レベルの問題を演習した事がないので、まったく対応できずに点数が落ちてしまう事があります。
実は応用問題が出来ないの生徒の場合は、それほど問題がありません。
ただ応用レベルの問題まで演習するようにすれば良いだけです。
本当に問題なのは次の原因で成績がガクンと成績が落ちた生徒です。
暗記で勉強をしている
中学校時代には80点90点は当たり前の優等生だったのに、高校で急に成績が落ちたというので、入塾してくる場合があります。
実際に授業をしてみると、とてもまじめな生徒で宿題もきちんとやってくる生徒でした。
でも暗記しかしてこないという致命的な欠点がありました。
本人の教科書や使っている参考書を持ってきてもらって見せてもらうと、真っ赤になるほどマークペンで印がつけてありました。
なんだと思って本人に聞いたら、赤いマークペンで印をつけた所は緑色の下敷きで隠すと黒くなって見えなくなるので、その黒い部分をすべて暗記して定期試験に臨むと答えました。
社会や英語などだけではなく数学でもやっていました。
これは極端な例ですが、暗記中心で公立中学校の試験をこなしてしまった生徒ほど高校で苦労します。
特に「真面目な女の子」ほど暗記に頼る傾向があり、暗記に頼る生徒ほど高校で成績が落ちていく傾向があります。
なぜなら高校の勉強は、中学までの勉強と違い、量も質もガクンと増えます。
暗記に頼る勉強というのは高校からの勉強では、量が自分の限界を超えた時から成績が下降していきます。
暗記しか勉強法を知らない生徒が来た場合は、指導するのは非常に骨が折れます。
本当に基本から丁寧に説明していき、理解しているかどうかを確認していかなくてはいけないので、通常よりはるかに骨が折れます。
真面目に勉強をしているのに、高校で急に成績が落ちている場合、少し注意して原因がなにかじっくり考える必要があると私は思います。