「オリジナルテキスト」ってどんなものなの?
予備校では、1人の講師が何十人もの生徒を相手にして講義をする「大教室型授業」を行うのが基本です。
予備校の「大教室型授業」では予備校独自の「オリジナルテキスト」を使って授業を行います。
そして、予備校や塾のパンフレットを見ると、大規模な塾になればなるほど「オリジナルテキストを使用!」という宣伝文句が書かれています。
この「オリジナルテクスト」は市販されておらず、何万もお金を払って受講しなければ手に入れる事ができません。
実際に何万も払って受講しなければ見る事の出来ないテキストというのは気になりますよね。
私も受験した時には、大手の予備校に通いましたが、オリジナルテキストの出来は非常に良かったです。
予備校のオリジナルテキストの良い点
塾講師をしてからも他校のオリジナルテキストを見せてもらった事が何回もありますが、クオリティが非常に高いテキストが多いと思います。
また予備校は、そのテキストを使って授業をして今まで生徒の成績を上げ、受験で結果を出してきたという実績があります。
受験生にとって実績のあるテキストを使う事は安心できる要素です。
予備校の「オリジナルテキスト」は、クオリティが高く実績もあり安心して使えるのがメリットです。
予備校のオリジナルテキストの欠点
しかしオリジナルテキストには弱点があります。
予備校のオリジナルテキストは、テクストだけでは読んでも効果がほとんどありません。
予備校の「オリジナルテキスト」は、予備校の授業に出てはじめて完成するように作られています。
具体的に言えば、予備校の「オリジナルテキスト」は解答や解説がついていない事が多いです。
受講者は、授業で講師の解説や解答を、ノートやテキストに書き込む事で「オリジナルテキスト」を完成したテキストに仕上げていきます。
なぜこのような事をするのかと言えば、コピー対策だと言われています
完璧なテキストがあったら、1人が違法コピーをして他の人に渡したら、予備校の授業に誰も来なくなってしまうからです。
だから、予備校のオリジナルテキストは解答がない場合が多いですし、解答があってもまともな解説が載っている事がない事がほとんどです。
予備校の「オリジナルテキスト」は授業に出て解答や解説を書き込まなかれば効果がないテキストというデメリットはあります。
予備校のオリジナルテキストの本質
つまり予備校のオリジナルテキストは「予備校の授業を受ける事で完璧になるテキスト」という事になります。
予備校のテキストというのは、予備校の授業を受けて真面目にメモしたり板書を写したりする人の場合には効果が高いのです。
なので、予備校に通うのであれば何人かの真面目な友達と一緒に通う事をおすすめします。真面目な友達と一緒に予備校に行けば板書やメモなどを見せ合って補完できるからです。
家に帰って自分の書き込んだオリジナルテキストを見れば自分で復習も簡単に出来ますし、友人にすぐに聞くことも出来ます。
一方で板書を写したり講師の発言をメモしたりするのが苦手な人や集中力が持続しない人は予備校の授業には向いていません。
以上の事から、1人で予備校に通う事はおすすめ出来ません。
板書を写し逃してしまった時や、メモをうまくとれなかった時に、手軽に聞ける人がいないからです。
家に帰って復習しようとしても、自分で書き込みをしていない予備校のオリジナルテキストでは満足に復習もできません。
予備校の「オリジナルテキスト」を使いこなせる人
大手予備校の「オリジナルテキスト」はクオリティも高く、実績もあるので安心して使えるというメリットがあります。
一方で予備校の授業を受講して解答や解説のメモをとらないと完成しないというデメリットがあります。
予備校の「オリジナルテキスト」は予備校の「大教室型授業」をまじめに受ける事が出来るのであれば、実力を大きく伸ばす効果があります。
予備校の「大教室型授業」を受けるかどうかは、まず自分が「大教室型授業」に合っているのかどうかを確認してからにすると良いと私は思います。
・予備校の授業に毎回きちんと最初から最後まで出席できるかどうか
・板書を真面目にとり、講師の言う事をメモする習慣がついている
・何人かの友人と一緒に通えるかどうか
以上の3つの条件がそろっている場合は、大教室型の予備校の授業のオリジナルテキストをきちんと使いこなす事が出来るようになると思います。